なかなか終わらない残暑にやきもきしながら過ごした秋。ようやっと朝晩気温が下がり、待ちに待った冬が近づいてきました。
今年も我が家の恒例行事、手作りウィンナー作りに挑戦!自宅で仕込み、キャンプ場で燻製して食べるこの楽しみは格別です。スモーク香るパリッとしたウィンナーとビールの相性も抜群。冬の冷え込みを味方につけたウィンナー作り、ぜひお試しください!
今回は新鮮なポークと鹿肉のウィンナー作り。その工程をご紹介します。
準備
今回の分量で作れるのは、おおよそホットドッグ用の長さ(約12cm)で13本、通常サイズのウィンナー(約8cm)で16本です。
道具
- 腸詰め器 手詰め用または専用器
- 大きめのボウル
- 4L程度の大容量鍋
- 計量スプーン
- 温度計
- スモーカー

材料
- 豚ひき肉 800g(鹿肉も同量)
- 塩漬け羊腸 4m
- 玉ねぎ 1/3個
- 卵 2個
- コショウ 大さじ1と小さじ1
- ナツメグ 大さじ1
- オールスパイス 大さじ1/2
- 塩 小さじ1
- クレイジーソルト 大さじ1
- 黒瀬スパイス 小さじ1
- はちみつ 大さじ2
- ガーリックパウダー 大さじ1
- お好みでバジル 大さじ1/2 またはセージ 大さじ1/2
豚ひき肉は、挽きたてで新鮮なものを購入し、買ったらすぐに使用しましょう。持ち帰る際も温まらないよう冷やして運ぶのがポイントです。塩漬けされた羊腸はネット通販で購入できますので、ウィンナーを作る前に購入しておきましょう。
スパイスはスーパーで手軽に手に入るものです。黒瀬スパイスは九州のスーパーではよく見かけますが、ない場合はクレイジーソルトをその分増量してください。

スパイスの分量は自分好みに調整可能です。スパイスが苦手な場合は、ハーブを省き、オールスパイスやナツメグの量をお好みで調整してください。ただし、塩やクレイジーソルト等の塩気はしっかり効かせるのが美味しく作るコツです。

粗塩や岩塩など異なる塩を試したり、組み合わせてみるのも楽しみの一つですね。
作り方
羊腸の準備
肉をこね始める前に、塩漬けされた羊腸を水で洗い流し、約30分水に浸けておきます。

鮮度が良い方が切れにくいので、購入後は消費期限に関わらず早めに使い切りましょう。

材料の準備
玉ねぎはフードプロセッサーかミルサーで液状に近い状態まで細かくします。すべての材料は作業直前まで冷蔵庫で冷やしておき、特にひき肉は半量を冷凍庫で30分ほど冷やしておくと良いです。
蜂蜜がムラなく混ざるように、最初に肉以外の材料をボウルでよく混ぜます。

肉だね作り
冷やしておいたひき肉を加え、冷たいまま手早くこねていきます。肉が冷たいですが手を止めず最短時間で練っていきます。手でこねる場合約5〜10分くらいで出来上がります。手が冷たくて痛くなりますが、ここは我慢です!

ウィンナー作りで大切なのは、低温で素早く作業することです。熱で肉の脂が溶けないよう注意しながら進めましょう。途中で肉が温まってきたら、1〜2個の氷を入れて冷やしながら作業します。肉が白っぽくまとまってきたら完成です。(氷が残っていたら取り出してください)握った肉が指の間から滑らかに肉団子状で出てくればOKです。

- 材料は全て冷蔵庫でよく冷やす
- 室温が20度を超えるようなら氷を用意
- ひき肉の半分を30分くらい前に冷凍庫に入れ半冷凍しておく
腸詰め
我が家の腸詰め機はこちらの機械です。5キロまで肉だねを入れられます。決して兵器ではありません。詰める腸のサイズによってノズルが各サイズ付属しています。羊腸は一番細い10mmのノズルです。この機械はハンドルを使うので1人のときでも両手で楽に腸詰めすることができます。絞り出すタイプは絞る人、羊腸を送る人と2人だと作業がしやすいです。

購入したのは随分前なのでこの型はもう廃盤していると思います。新しい型は縦置きができるものがネット通販で売っています。KIPROSTARソーセージスタッファーで検索してみてください。タンクの容量は5Lで、3.2kgの挽肉を入れることができます。
初めは難しく感じるかもしれませんが、コツを掴めば上手にできます。では早速詰めていきましょう!


水で戻しておいた羊腸をノズルにセットしていきます。羊腸を使用する場合は直径10mmのノズルを使用します。詰め始めは空気が出てきます。

肉が見えてから先端を結びます。

後の工程でひねったり、茹でた時に膨張するので、パンパンにならないよう少しゆるめに詰めていきます。詰める速度は一定に、同じ太さになるように詰めていきます。途中で破れたら一旦詰めるのを止めて結び直し、また新たに詰め始めます。

ねじり
終わったら半分の長さでねじり、更に好きな長さで隣同士ねじってくびれを作っていきます。

ねじって出来た2本の間に、どちらか片方の腸詰めを通します。

しっかりと最後まで通し切ります。

これを最後まで繰り返します。

乾燥
皮をパリッとさせるため、茹でる前に表面を乾燥させます。本来は冷蔵庫で6時間ほどかけて乾燥させますが、時間がない場合はドライヤーを使った短時間の乾燥も可能です。今回は時短のためドライヤー乾燥を選びました。

温風をムラなく当て、表面がサラサラになり、少しシワができるくらいまで乾燥させます。

茹でる
乾燥が終わったウィンナーを大きな鍋で茹でます。この工程でも温度管理が重要なポイントで、絶対に沸騰させてはいけません。一度にたくさんのウィンナーを入れるため、お湯の温度を保ちやすい大きめの鍋がおすすめです。

温度を75〜80度に保ちながら15分茹でます。温度が高くなりすぎると食感がボソボソになってしまうので注意しましょう。ウィンナーが水面から出ないように落とし蓋をし、温度が上がりすぎた時は火を弱め、少し水を足して調整します。
- 大きめの鍋がおすすめ
- 75〜80度に保ちながら15分茹でる
- 落とし蓋で全体が浸かるように茹でる
- 熱すぎる場合は水を足しながら温度調整
茹で上がったらバットに移し、湯気を飛ばしておきます。

燻製
最後の工程、熱燻で香りをつけていきます。この工程はキャンプ場で行っても楽しめますね。我が家ではコンパクトで持ち運びに便利なスノーピークのコンパクトスモーカーを愛用しています。

ウィンナーに水滴がついている場合は、ペーパーで拭き取っておくと酸味の発生を防げます。煙が上がったら約15分ほど燻製しましょう。

濃い色付けをしたい時は、桜チップに少し砂糖を混ぜると良いですよ。

完成
燻製が終わったら、ウィンナーを網の上で少し風に当て、余分な煙と水分を飛ばして味を落ち着かせます。これで手詰めウィンナーの完成です。

スキレットや焚き火でゆっくり火を通したらその味は格別。

ホットドックにしても最高です。

水分が無くなるまでボイルすると中までしっかり熱々で、皮も破れずジューシーに美味しくいただけます。

焚き火を見ながらいただく手作りウィンナーは格別です!

まとめ
寒い季節だからこそ、ジューシーで美味しく作れるウィンナー。少し手間はかかりますが、自分で調合したスパイスを使ったウィンナーは、普段買うものとは一味違う特別な美味しさです。

茹で上がったウィンナーをキャンプ場で燻製する工程も楽しみの一つ。特別なキャンプアクティビティになり、忘れられない思い出になります。食べ切れない分は、1ヶ月程度なら冷凍保存も可能ですよ。
寒い季節のキャンプで、自分好みのスパイスと燻製を効かせた手作りウィンナー、ぜひ挑戦してみてください!
それでは、次回もお楽しみに!